🗐 電装工芸日記 - 舞台照明機器の製作とか -

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ユーザ「電装工芸」の投稿[863件](63ページ目)

2022年4月 この範囲を時系列順で読む(電装工芸の投稿に限定) この範囲をファイルに出力する

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 電源モジュールを見ていて不思議に思ったことがありました。
 基板に付いているサージアブゾーバーは680vの物です。計算値よりも少し高めの物を使うのはわかりますが、電源にほぼ直結のFETの定格は400v。守るべき部品の定格電圧よりもサージアブゾーバーのクリッピング電圧がこんなに高くていいのでしょうか。
 この電源モジュールはFETを何度か交換しています。交換する度に治るには治るのですが、使っているウチに同じ故障に陥ります。故障に陥るのは現場で最初に電源を投入する瞬間なので保護回路がダメなんじゃねーかと思っていましたが、アナログ回路が苦手な私でも被保護部品が400vで保護部品が680vでは意味を成していないように思います。FETは在庫を切らしているので入荷待ちですが、サージアブゾーバーは331K(クリップ電圧330v)が手持ちにあるので付け替えてみようと思います。FETは近しいスペックでスイッチング抵抗が半分以下の物で耐圧は500vです。

 中華電器の販売店さんに電源モジュールを売ってくれないかと相談中です。
 快諾してくれたのはいいですが、すでに廃盤品なので本体を作っていた工場では手に入らないとの回答。さらに探してみると言ってくれていますがどうなることやら。
 電源モジュールは汎用品ではありませんし、かなり小型なので同等品が見つかりません。販売店経由で新品を手に入れるか修理するかです。
 この調子では今後も電源モジュールの不調が発生しそうなので対策を確立しておこうと思います。

#電子工作
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 修理の話の続きです。

 電源モジュールがダメな機体もあります。
 起動しない機体、起動はするけど点灯させたり動かすと落ちる機体の2種類。

 起動しない機体は電源モジュールが単純に壊れています。大概FETが飛んでいますので交換すれば復活しますが、何故飛ぶかは原因究明が難しい。

 飛ぶFETがトランスより電源側の場合はサージ/スパーク対策の保護回路がダメな奴が多いようです。
 これらはコンセント挿すときに「パチッ!」と言うアレす。パチッとなるのはかなり高い電圧が流れるからですが、これがFETに流れたら一発で壊れます。こういった高電圧ノイズには大きく分けて二つあってサージとスパークです。どちらも定格以上の電圧が発生する現象ですが、前者が電源電圧の数倍で比較的時間が長いもの、後者は静電気の部類で電圧がとても高いのですがほんの一瞬のものです。似たような現象ですが、対策する回路が違います。
 サージ対策にはサージアブゾーバーを使うのが一般的です。ポリスイッチの一種で、高い電圧を受けると短絡してそれ以降の部品にかかる電圧を抑えます。サージ時間が長いと燃えますけどね・・・
 スパーク対策にはスパークキラーを使います。耐電圧が高く反応が速いコンデンサと抵抗をパッケージにした物で、コンデンサでスパーク電流を吸収します。スイッチではないので反応が速いのが特徴です。ただし、サージの対策にはいささか不向きです。
 飛ぶFETがトランスよりも出力側にある場合は原因究明が難しい。私は早々に諦めます。

 起動はするけど点灯させたり動かすと落ちる機体も電源モジュールの不良ですが、出力側のバッファコンデンサに異常があるか、出力電流を検知する回路が定格異常を起こして本来よりも低い電流値でプロテクトに入ってしまうことが原因に多いようです。

 修理は治った時の達成感はなかなかのものですが、その渦中は決して楽しくありません(笑

#電子工作
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 ムービングの修理をしています。
 不調の現象は機体によって違いますが、今いじっている機種では特定の色が正常に点灯しない物が多い。点かなかったりフルにならなかったりです。
 一番困るのが、しばらくすると点かなくなる機体です。マイコンからの信号が途絶えるのか、ドライバICがサーマルプロテクトに入るのか、その他か・・・

 特定色が点かない機体はハンダ付けの不良が多かったようです。ハンダゴテを当てなおしたら大半が治るのですからクラックが入ってしまったのでしょう。
 しばらく使うと特定色だけ点かなくなるが電源を落としてしばらく放置すると復活する機体は電流検出抵抗のハンダを盛ると治ることが多いようです。ハンダが足りないために熱を帯びて抵抗値が上がってしまい、ドライバICが電流値を誤検出するのが原因と思われます。
 フルにならない機体も原因は同じ傾向のようで、ハンダゴテを当てなおしたりハンダを盛ると大半が回復します。ハンダを当て直しても治らない場合は、電流検出抵抗を交換すると高確率で治ります。

 ではどれが電流検出抵抗かと聞かれても答えるのは難しいです。使われているLEDドライバICのデーターシートを参考に基板の配線から読み解くしかないからです。ただ、機種は違えどLEDのドライブ回路は似たり寄ったりなので、基本的な回路様式を2-3パターン知っていれば読み解くのはそれほど難しくありません。

 もちろん、原因の全てがハンダ付けや電流検出抵抗にあるとは限りません。
 部品の取り付けをよく見て、甘そうなハンダを当て直すのが第一歩という話でした。

#電子工作
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 Art-Netドライバはボチボチです。
 現場が無い日の定時後に2-3時間の作業ですから進みは遅いのですが、完成イメージは具体的になってきました。
 されど、まだまだ追加しないといけない要素は多いのです。

 今の課題はスタックフェーダーです。
 数本のスタックフェーダーを構成するのは簡単そうに思えますが、スロット一つ一つに対して条件分岐をして数値をいじるような処理ではいけません。条件分岐を多用して書くと意図が読み取りやすいソースになりますが処理は遅いのです。同じことを短周期で何回も繰り返す処理は、PICのアセンブラを書いてきたクセですが、単純な計算結果にフラグの意図も持たせたりして条件分岐を減らしたいのです。例えば、一定の範囲で繰り返す加算カウンタを作るとして、一定数になったことで条件分岐して初期値に戻すのが基本的な考え方だと思いますが、カウンタを繰り返し数で割った余りも同じ数値になります(この方法は一つの配列で複数のカウンタを構成する場合にも便利な方法です)。割り算が苦手なシステムでは無謀な方法ですが、Pythonは条件分岐が遅いように感じるので、この様な方法で軽くなることもあるようです。
 こんな感じで計算の中に条件分岐も含めるのは、将棋で数手先を考えるのとどこか似ています。

#[Art-Net]
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 中国からの物品が滞る状況が続いています。
 先日も、中華電器にお試し買いの発注をしたのですが、期日までに発送されず自動キャンセル。
 その外にも、中国で作っているであろう半導体部品が在庫切れなことが多く、RaspberryPiも小売りでは在庫切れが続いています。
 RaspberryPiは少し在庫しているので当面のソフトウェア開発には支障ありませんが、製品を作ることはできません。

 木材も高騰です。合板も角材も数倍の価格。まさか捨て材扱いされるような杉や赤松の野縁(30×40角)が高級品の様な価格になるとは思ってもいませんでした。しかも、手に入るのは節、捻じれ、曲がり物ばかり。ちょっとした物は鉄の角パイプで作った方が安いくらいです。新型コロナの影響に加え、ウクライナ侵攻によりロシアからの輸入が減ったことも大きいそうです。

 中国国内では新型コロナによるロックダウンで街全体が監禁状態と聞きます。発令された瞬間に居た場所から移動を禁じられ、自宅に居た人は自宅から出られず、勤務先に居た人は勤務先から帰宅出来ないそうです。何よりも、移動しないと仕事にならない運送業まで同じ扱いらしく、物流がほぼ止まっているのだそうです。もちろん、中国全域の話ではないのでしょうが、ロックダウンに至った地域は人が多く、人が多いのは商業産業が盛んな地域でしょうから、全体としてみれば生産活動が大幅に鈍っているのでしょう。
 報道から耳に入る話でもありますが、知り合いの工場は中国に協力会社を持っているのでリアルな話が聞けます。とにかく物が入ってこないそうです。電力が無い、人が行き出来ない、完成しても送れないとなればどうにもならんですよね。

 もちろん、我々が使う機材類も新規購入が難しくなるワケです。
 コロナがなんとなく過ぎ去った感じを受けて開催が増えていますが、それに合わせて機材を買い増ししようとしても今までの様にいきません。先日も音響系の問屋さんが来社されましたが、売りたくても売るものが入荷しにくいと言ってました。これではゴネても解決はしません。
 機材の買い増し手配はお早めに。

#雑談 #本業
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 Art-Netドライバには追加しないといけないことがあります。
 受信したデータにパッチなどを施して送信することには成功しているのですが、現時点ではフリーフェーダーやスタックフェーダーを考慮していません。
 当初は[受信するプロセス]-[受信部からデータを取り出して加工するプロセス]-[加工したデータを受け取って送信するプロセス]と分けてイメージしていたので加工するプロセスで出来るだろうと思っていたのですが、プロセス間通信のオーバーヘッドを軽減するためにこれらを1つのプロセスにしましたので同じ考え方はできません。
 今もパッチ等のマップデータはプロセス間通信で差し込んでいますが、マップデータが変更された時だけ実行すればいいので頻度が低く問題になりません。されど、即反応して欲しいフェーダー操作の情報は違ってきます。データをどう扱うか、どの位置で処理するか、ちょっと難しくなってきます。
 フリーフェーダーだけなら特別なIPアドレス(例えば127.0.0.1)を用いた特別な経路でデータを取り込んでArt-Netと同列に処理する方法もありますが、スタックフェーダーにするにはちょっと無理があるように思ったりします。
 ただ、これらのフェーダーはバックアップ的な意味合いが強いので反応がやや遅くてもいいかもしれません。これが許されるならプロセス間通信でデータを差し込んでもいいでしょう。
 次のステップに入る前にここは片付けておかないといけません。

追記

 スタックフェーダーの方法はアイデアが出ました。Art-Netの入力を記憶します。ただし、記憶するユニバースなりスロットを指定出来ないとディマー以外の動作を邪魔することがあるので一種のフィルターが必要です。フィルターがあればフリーフェーダー的にも機能します。排他的ではなくHTPミックスになりますが、この方がいいでしょう。
 操作としては、記憶したい状態でスタックフェーダーとユニバースやスロットを指定してストアします。ユニバースやスロットが無指定ならすべてを記憶です。

#Python #[Art-Net]
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 RaspberryPiのpythonでSPIで使うためのライブラリspidevの本家はこちら。
 本家とは違いますが、こちらのサイトはRapberryPiのSPIについてよくまとめられています。ロシア語なんで原文のままではちっともわかりませんが、本家を読んでもわからなかったことがここで解決します。翻訳して転載したらすごく参考になるかも。
 一見簡素な内容ですが、SPIの何たるかはこのサイトがわかりやすいかも。SPIには4つのモードがありますが、その違いを分かりやすく書いてくれている資料が少なくて困っていたところ、このサイトを読んで理解できました。シリアル通信に何の知識も無い人に向けた資料ではありませんが、UARTやI2CはわかるけどSPIがイマイチなぁ~って人にはお勧めです。SPIは少し独特な考え方を持っていますが、そのツボ処だけ簡潔に抽出しています。私は、マイコン全般の教科書と言ってもいいPICのマニュアルを読んでもSPIがどうしても理解できなかったのですが、このサイトを参考にPICのマニュアルを読み直したところ「なるほどー!」となりました。

#RaspberryPi #[Art-Net]
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 Art-Netの受送信がまとまったので、SPI通信の復習を始めました。人の操作部も大事ですが、ドライバレベルの繰り返し処理が成り立たなければ始まりません。
 SPIは受信ハードウェアが無くても送信動作は可能ですから、ソフトウェア的に処理の負荷がかかる様にして試すのは重要です。

 SPI通信を使うのはRaspberryPiから複数のDMXを出力する為です。RaspberryPiにはシリアルポートがありますが望む数はありません。何かしらの方法で拡張しなければなりませんが、私が扱える方法で組むならPICをフロントエンドにして数を増やしますので、PICと通信するのにSPIを使います。

 SPIがどんな通信かは諸兄達に任せますが、RspberryPiでもPICでも扱えて複数のDMXを扱うのに十分な速度を持った通信です。
 RaspberryPiにおいては、SPIを扱うハードウェアモジュールが搭載されているためにソフトウェアには負担がかかりませんので、周辺デバイスとの簡素な高速通信としてとても有効です。

#RaspberryPi #[Art-Net]
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 オフですが、用事が早く終わったのでArt-Netを書き書き。
 ライブラリ化が完了。importしてインスタンスを作ればArt-Netの受送信が始まり、インスタンスから関数を呼び出して設定変更や現在値の読み出しが出来ます。
 とりあえずこんなもんかな。

追記

 送信元を切り替える動作も確認しました。
 まだユーザーが選択するようにはしていませんが、5秒毎に切り替えるテストプログラムで正常に動作。
 SPI-DMXの処理もイメージがまとまってきました。Art-Netの出力処理内にthreadingで間借りすればすんなりいきそうです。

#Python #[Art-Net]
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 Art-Netパッチは一番の課題をクリアしたワケです。
 規格書を翻訳するところから始まって4ヶ月間、ヒマが無くても考え続けてきましたから、嬉しいと言えば嬉しいですが、肩の荷が下りてホッとした気持ちが強いです。
 予想外の何かは残っていると思いますが、一番大きな山を越えたのかな。

 今後はimport出来るライブラリとしてまとめ上げ、先日基板を作ったSPI-DMXの試作です。
 ライブラリにするのはそれほど難しくありません。動作試験用に書いたmainを機能別に関数化して外から呼べるようにするだけです。
 SPI-DMXは、Art-Netパッチに組み込むか、別の装置としてArt-Netデコーダにするか、試作しながら考えたいと思います。RaspberryPiのSPIで大きなデータを扱ったことがないので、Art-Netパッチに組み入れられるかわからんのです。

 最終的な装置にまとめ上げるには筐体の製作もあります。簡単そうで難しい電源の入り切りや停電対策などもあります。
 まだまだやらねばならないことが多く、主機能が一応動いたからと喜んでもいられんのです。

 近々の目標は、最低限の設定操作が出来るところまで作ってDMX-Delayをリクエストしてくださったプランナーさんに主機能を確認して頂くことです。望まれているニュアンスで遅れるかが最も大事ですから。
 ベニヤ板に基板やモジュールをネジ止めした姿での確認になりそうですが、中身が決まらないと筐体の設計は出来ませんのでよいのです。

 願わくば、P社のW君にも確認してもらいたいなぁ~(笑

#Python #[Art-Net]

■当面の課題

桜のライトアップの季節です。花粉症の季節でもあります。
自分は平気ですが、花粉症の部下は死にそうな顔をしています。

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2024年5月3日(金) 19時30分54秒