🗐 電装工芸日記 - 舞台照明機器の製作とか -

能登半島地震で被災された方々にお見舞い申し上げます。

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2022年4月18日の投稿[4件]

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 修理の話の続きです。

 電源モジュールがダメな機体もあります。
 起動しない機体、起動はするけど点灯させたり動かすと落ちる機体の2種類。

 起動しない機体は電源モジュールが単純に壊れています。大概FETが飛んでいますので交換すれば復活しますが、何故飛ぶかは原因究明が難しい。

 飛ぶFETがトランスより電源側の場合はサージ/スパーク対策の保護回路がダメな奴が多いようです。
 これらはコンセント挿すときに「パチッ!」と言うアレす。パチッとなるのはかなり高い電圧が流れるからですが、これがFETに流れたら一発で壊れます。こういった高電圧ノイズには大きく分けて二つあってサージとスパークです。どちらも定格以上の電圧が発生する現象ですが、前者が電源電圧の数倍で比較的時間が長いもの、後者は静電気の部類で電圧がとても高いのですがほんの一瞬のものです。似たような現象ですが、対策する回路が違います。
 サージ対策にはサージアブゾーバーを使うのが一般的です。ポリスイッチの一種で、高い電圧を受けると短絡してそれ以降の部品にかかる電圧を抑えます。サージ時間が長いと燃えますけどね・・・
 スパーク対策にはスパークキラーを使います。耐電圧が高く反応が速いコンデンサと抵抗をパッケージにした物で、コンデンサでスパーク電流を吸収します。スイッチではないので反応が速いのが特徴です。ただし、サージの対策にはいささか不向きです。
 飛ぶFETがトランスよりも出力側にある場合は原因究明が難しい。私は早々に諦めます。

 起動はするけど点灯させたり動かすと落ちる機体も電源モジュールの不良ですが、出力側のバッファコンデンサに異常があるか、出力電流を検知する回路が定格異常を起こして本来よりも低い電流値でプロテクトに入ってしまうことが原因に多いようです。

 修理は治った時の達成感はなかなかのものですが、その渦中は決して楽しくありません(笑

#電子工作
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 ムービングの修理をしています。
 不調の現象は機体によって違いますが、今いじっている機種では特定の色が正常に点灯しない物が多い。点かなかったりフルにならなかったりです。
 一番困るのが、しばらくすると点かなくなる機体です。マイコンからの信号が途絶えるのか、ドライバICがサーマルプロテクトに入るのか、その他か・・・

 特定色が点かない機体はハンダ付けの不良が多かったようです。ハンダゴテを当てなおしたら大半が治るのですからクラックが入ってしまったのでしょう。
 しばらく使うと特定色だけ点かなくなるが電源を落としてしばらく放置すると復活する機体は電流検出抵抗のハンダを盛ると治ることが多いようです。ハンダが足りないために熱を帯びて抵抗値が上がってしまい、ドライバICが電流値を誤検出するのが原因と思われます。
 フルにならない機体も原因は同じ傾向のようで、ハンダゴテを当てなおしたりハンダを盛ると大半が回復します。ハンダを当て直しても治らない場合は、電流検出抵抗を交換すると高確率で治ります。

 ではどれが電流検出抵抗かと聞かれても答えるのは難しいです。使われているLEDドライバICのデーターシートを参考に基板の配線から読み解くしかないからです。ただ、機種は違えどLEDのドライブ回路は似たり寄ったりなので、基本的な回路様式を2-3パターン知っていれば読み解くのはそれほど難しくありません。

 もちろん、原因の全てがハンダ付けや電流検出抵抗にあるとは限りません。
 部品の取り付けをよく見て、甘そうなハンダを当て直すのが第一歩という話でした。

#電子工作
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 Art-Netドライバはボチボチです。
 現場が無い日の定時後に2-3時間の作業ですから進みは遅いのですが、完成イメージは具体的になってきました。
 されど、まだまだ追加しないといけない要素は多いのです。

 今の課題はスタックフェーダーです。
 数本のスタックフェーダーを構成するのは簡単そうに思えますが、スロット一つ一つに対して条件分岐をして数値をいじるような処理ではいけません。条件分岐を多用して書くと意図が読み取りやすいソースになりますが処理は遅いのです。同じことを短周期で何回も繰り返す処理は、PICのアセンブラを書いてきたクセですが、単純な計算結果にフラグの意図も持たせたりして条件分岐を減らしたいのです。例えば、一定の範囲で繰り返す加算カウンタを作るとして、一定数になったことで条件分岐して初期値に戻すのが基本的な考え方だと思いますが、カウンタを繰り返し数で割った余りも同じ数値になります(この方法は一つの配列で複数のカウンタを構成する場合にも便利な方法です)。割り算が苦手なシステムでは無謀な方法ですが、Pythonは条件分岐が遅いように感じるので、この様な方法で軽くなることもあるようです。
 こんな感じで計算の中に条件分岐も含めるのは、将棋で数手先を考えるのとどこか似ています。

#[Art-Net]
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 中国からの物品が滞る状況が続いています。
 先日も、中華電器にお試し買いの発注をしたのですが、期日までに発送されず自動キャンセル。
 その外にも、中国で作っているであろう半導体部品が在庫切れなことが多く、RaspberryPiも小売りでは在庫切れが続いています。
 RaspberryPiは少し在庫しているので当面のソフトウェア開発には支障ありませんが、製品を作ることはできません。

 木材も高騰です。合板も角材も数倍の価格。まさか捨て材扱いされるような杉や赤松の野縁(30×40角)が高級品の様な価格になるとは思ってもいませんでした。しかも、手に入るのは節、捻じれ、曲がり物ばかり。ちょっとした物は鉄の角パイプで作った方が安いくらいです。新型コロナの影響に加え、ウクライナ侵攻によりロシアからの輸入が減ったことも大きいそうです。

 中国国内では新型コロナによるロックダウンで街全体が監禁状態と聞きます。発令された瞬間に居た場所から移動を禁じられ、自宅に居た人は自宅から出られず、勤務先に居た人は勤務先から帰宅出来ないそうです。何よりも、移動しないと仕事にならない運送業まで同じ扱いらしく、物流がほぼ止まっているのだそうです。もちろん、中国全域の話ではないのでしょうが、ロックダウンに至った地域は人が多く、人が多いのは商業産業が盛んな地域でしょうから、全体としてみれば生産活動が大幅に鈍っているのでしょう。
 報道から耳に入る話でもありますが、知り合いの工場は中国に協力会社を持っているのでリアルな話が聞けます。とにかく物が入ってこないそうです。電力が無い、人が行き出来ない、完成しても送れないとなればどうにもならんですよね。

 もちろん、我々が使う機材類も新規購入が難しくなるワケです。
 コロナがなんとなく過ぎ去った感じを受けて開催が増えていますが、それに合わせて機材を買い増ししようとしても今までの様にいきません。先日も音響系の問屋さんが来社されましたが、売りたくても売るものが入荷しにくいと言ってました。これではゴネても解決はしません。
 機材の買い増し手配はお早めに。

#雑談 #本業

■当面の課題

桜のライトアップの季節です。花粉症の季節でもあります。
自分は平気ですが、花粉症の部下は死にそうな顔をしています。

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2024年5月2日(木) 08時23分44秒