🗐 電装工芸日記 - 舞台照明機器の製作とか -

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タグ「音の世界」を含む投稿(時系列順)[24件]

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 ダイレクトボックスってのがあります。主に楽器の信号をミキサーで受けやすく変換する装置です。
 メジャーな普及機はBOSS(Roland)のDI-1でしょうか。安価で安定した製品ですが、可も無く不可も無く色気はありません。ダメではないけど物足りなさはあります。BassのLINE取りに使われることが多いように見受けられますが、音が丸くなってしまうというか何というか、当たり障りの無い音になってしまうような気がします。楽器の音は演奏者さんや音響さんの調整、何よりも好みに寄るので絶対値は無いと思いますが、某音響さん曰く「何を繋げてもDI-1の音になっちゃうよね」とのこと。もう少し楽器の個性を引き出せたらいいんじゃないかとか、今どきの高品質な部品を替えたら改善しないのかとか思ったり。
 アナログ音声回路は組み合わせのバランスが重要ですから一部を良い部品に替えれば単純に良くなるモノでもないと思いますが、オペアンプやコンデンサを交換したらどんな変化をするか凄く興味があります。
 DI-1の回路を見ますとオペアンプには4558直系のM5218が使われています。安定したとても良いオペアンプだと思いますが、可もなく不可もなくに徹したちょっと古い製品です。これを高音質とウワサのJRCのMUSES01やMUSES02に替えたらどうなるのだろうと数年前からモヤモヤしてました。MUSESシリーズはコストを度外視し理想を求めて作ったオペアンプらしいですが、オーディオ改造オタク界隈では評価が高く、並みの4558互換品が数十円で買えるところMUSES01は3,500円もします。100倍良い音(?)が出ることはないでしょうが、試したい酔狂な気持ちは抑えられません。
 ただ、DI-1に使われているM5218はSIP8PでMUSESシリーズはDIP8Pです。ピンアサインは同じですが形状は違います。単純に載せ替えは出来ませんので変換基板が必要です。連休明けに時間があったので基板を描いて中華基板に発注してみました。先ほど届いたので取り付け。取り急ぎは手元にあるNJM4580で動作テストをし、MUSES01が入荷したら付け替えてみようと思います。
 個性を持った高品質なダイレクトボックスは沢山ありますので、あえてDI-1を改造することに意味があるのかと問われそうですが、「純粋に興味によるもの」なので。。。
 もしオペアンプの交換で良い変化を得られるなら、INPUTの直下に使われている0.01uFのセラミックコンデンサを高品質な物に替えるのもアリです。実装されているのはベッタベタの普及品ですから、高品質でレスポンスが良いセラミックコンデンサに替えたらどうなるか「興味深々」であります。

#音の世界
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 NJM4580を乗せたDI-1を鳴らしてみました。
 CDプレーヤー → DI-1 → スピーカー(Amp入り)
 こんな感じです。
 音源はVoの無いイージーリスニング向けの物です。

 音はかなり変わりました。私のバカ耳でもわかるのですから間違いなく変わっています。
 あくまで私の感想ですが、高域の分離が良くなりアンサンブルの各楽器の音像が明瞭になりました。無改造の物は高域の分離が弱くそれぞれが糊で貼り付いた印象なので良点だと思われます。半面、中域がかすれてオクに引っ込んだ印象があります。出るところがあれば抑え込まれるところもあるのかな?
 好みの分野ですから絶対値ではありませんが、私の感覚では良くなった印象です。
 ベースは周波数帯域が広く、特にスラッピング奏法では高域の明瞭さが重要だと思いますので、この変化は歓迎する物だと思います。

 今回使っているオペアンプの型番は細かく言うと「NJM4580D」で、4558互換のNJM4558の性能向上品です。安価なミドルレンジとしてはこれ以上望んではいけないほど優秀で、音声回路にもデジタル回路にも使える便利なオペアンプです。世の中のヘッドホンアンプにも多用されているそうで、以前、インカム関係の物に使った際も聞きやすい印象がありました。
 本命の「MUSES01D」はその遥か上を行く品質らしいのでイヤでも期待感が膨らみます。

追記
 約3時間経過。暖まったためか、エージングが進んだためか、中域のカスレが無くなり全域がバランス良く出ます。
 今回の課題はオペアンプを替えると何が違ってくるのかの実験です。違うことは実感できましたが、手間ヒマお金をかけて商売道具に施す価値があるか、オタクの蛇足で終わらせるか、しばらく様子見です。

追記
 約6時間経過しました。時間と共に明瞭感と安定感が増してきました。NJM4580のエージングは8時間前後と聞いたことがありますが、そういうことなんでしょうか。セミアコ、ウッドベース、バンドネオンの音は無改造品に比べ明らかに良くなっています。
 ただ、聴いた瞬間に違いがわかる程ではありませんので、手間ヒマお金をかけて改造するレベルかと聞かれると返答に困ります。本命ではないNJM4580Dでの話ですからMUSES01Dの入荷を待ちましょう。
 オペアンプによって音が違うことは確認出来たので、今日の実験は成功ってことで。

 ちなみに、改造に使っているのは20年以上前の品です。
 ヘタリが出ているので使わせてもらってます。

#音の世界
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 秋月さんから「MUSES01D」が入荷。
 試したいけれど時間が微妙です。
 けど、モヤモヤするのでやりましょう!
 基本動作だけでも確認します。

#音の世界
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 MUSES01Dが入荷したので我慢出来ず実験。
 エージングが済んでいないのにNJM4580Dよりも圧倒的に良い音です。良い音の基準は難しいですが、第一印象は重なって隠れてしまう音が一つも感じられないことです。今まで聞こえなかった音が聴こえるとか、音の向こうの無音まで聴こえてきそうだと書いたら大げさですがそんな感じ。ジャズっぽい音源で試していますが、主旋律は勿論、僅かに入っている伴奏の輪郭や余韻まで明瞭に聴こえ、NJM4580Dではあまり聴こえなかったスネアのブラシにまで存在感があります。粒立ちが良く透明感があるとでも書けばオーディオ評論っぽい?
 いかにもJRCの音なのは否定しませんが、これ以上は自分のバカ耳では評価不能かも。凄いの一言です。ちょっと聴いただけで「良い音ぢゃね!?」と思ってもらえるレベルだと思います。
 バンドモノの現場で楽器を繋いで試してみたいです。ベースはもちろん、キーボードの音も圧倒的に良くなりそうな期待感があります。
 本領発揮には300-350時間のエージングが必要とのこと。本当にここまで必要なのか疑問もありますが、やらないとわかりませんのでエージングを開始。2週間ガンバレ!

 ちなみに、どの比較情報を見ても「OPA627」が群を抜いた高評価。形はMUSES01Dと同じDIP8ピンですが、1回路物なので今の基板では使えません。
 実売価格は1個6,000円もします。DI-1に使うなら2個必要ですが、ここまでになると良質なダイレクトボックスを買った方が良さそうなので止めておきます。
 端っからDI-1の限界に挑戦するつもりは無く、部品代5,000円未満で改善出来るならアリぢゃねってプランですからね。
 予想以上に良い経過を得ているので更に上を試してみたい気持ちは捨てきれませんけどwww

 余談かもしれませんが、amazonや中華電機には刻印を書き換えた偽物が多いらしいのでご注意を。5,000円以下のOPA627は怪しさ満点だし、MUSESシリーズは秋月電子通商以外で買わない方がいいとのこと。真相を確かめる気はありませんので、ナンとも言えないところですけどね。

 オマケとして、今回の基板と外したM5218の記念撮影。
20230518210431-admin.jpg
 aitendoさんに同じ用途の基板がありました。
 0.65-2.54/8P★SIL変換基板(3枚入)
 DI-1の基板並みに太くて真っすぐな配線にグランドシールドが過剰にされている物が欲しかったので私には少し違うのですが、これを使えば同様の改造が可能だと思います。
 aitendoさんのアイデア商品は売り切りで終わりになる事が多いので、興味のある方はお早めに購入されることをお勧めします。
 3枚100円は安い!!

#音の世界 #器具の製作
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 MUSES01Dのエージングを始めて12時間、中域が膨らみました。その影響なのか若干モコモコした印象です。輪郭や余韻が失われたワケではありませんので、高域まで膨らんでくれたらいいのかな。先の書き込みで「いかにもJRC」と表現した感じは薄まっています。

#音の世界
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 丸一日現場でしたので新たなネタはありませんが、エージングの進捗など。
 30時間経過ですが、音が膨らむ周波数帯域が広くなってきました。12時間経過では500-700Hzくらいが膨らんでいましたが、それが上に広がり、今は1kHz近くまで伸びている感じです。特に印象に残ったのはウッドベースのゴリゴリ感が生々しさを増していることです。エージング開始直後のキラキラした感じも良い印象でしたが、今と比べたら青臭くて薄い音だったかもしれません。今は楽器の「香り」がしてきそうです。
 時間の経過と共に明らかに良い方向に変化していますので、300時間とも言われるエージングでどうなっていくのか楽しみです。
 
#音の世界
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 昨日オフでしたが、用事が終わらず趣味の工作は断念。

 現場へ出向く前にエージングの具合いを確認しました。約60時間経過。またしても音が変わっています。
 膨らみが上に伸び、音の質量を感じられるのは良点ですが、どこか歪んでいる印象を受けます。いわゆるオーバーロードで歪んでいるのではなく、倍音の質によって伸びたり詰まったりを繰り返すために歪んでいるように聴こえる印象です。
 全体としては良い方向に変化していると思いますし、ガットギターのソロの曲は特に良くなっていますが、今の状態が落としどころだったら微妙ですね。

追記
 現場から戻ってエージングを確認。70時間経過です。
 奇妙な歪み感は無くなり、高域が伸びてしました。肉厚な色っぽさが出始めたかも。

#音の世界
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 エージングは85時間経過。改めて無改造品と比べてみました。
 ところが、比べる以前に出力が弱くなっています。
 計測はしていませんが、聴感で半分くらい。ケーブル等の接続に異常ありませんし、無改造品に使っているケーブルと差し替えても改善しません。
 何が起こったのでしょう。
 かなり年数を経た機体ですのでエージングの連続運転で寿命が表に出たのか、MUSESはそういうモノなのか、現時点では何とも言えません。
 思い起こせば、昨晩のチェックでも出力が少し小さくなっていたかもしれません。

 そんな作業で気づいたのですが、無改造品の音が良くなっています。この機体はNJM4580Dのエージングの際に比較用として一緒に12時間動かしたものです。
 私のバカ耳基準ですが、DI-1にありがちな高域の詰まりが減っています。総合的にはMUSES01Dの方が良い音ですが、現時点では出力が小さくなっていることもあり、無改造品の音質向上に耳が行ってしまいます。
 無改造品というか純正状態に連続運転というエージングを施すことで音が良くなるならそれに越したことはありませんので、これはこれで経過観察です。

#音の世界
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 エージングについて先達のご意見を拝見すると、対象がプリアンプ、パワーアンプ、スピーカーによっても違いますが、概ね次の様な手順が多い感じがしました。
1)通電して無音状態を維持。
2)負荷に適切なノイズを当てる。
3)音源を通す。
 といった感じです。
 機械の慣らし運転という意味では納得できる手順ですが、悪い言い方をするなら俺様仕様で行うことですから正解があるようで無いのかもしれません。
 ただ間違いないことは、使い始めは時間と共に特性が変化していることです。劣化なのか仕上げなのかは扱う人の考え方次第ですが、特定の手段でその時間を経過させるとその後の安定期が良い状態になるならその方法は得たいものです。

 ここまで音楽を通してきましたが、ロジックな手段ならピンクノイズかなと思い、90時間経過で音源を差し替えてみました。
 途中で交換すると今後の参考にならないような気もするのですが、このまま音楽を通してもダメな気がするのです。

#音の世界
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 DI-1の音が小さくなった原因というか対策ですが、7vくらいになっていた9v電池を新品にしたら治りました。
 ファンタム電源で動かしていたので電池は無関係だと思ったのですが・・・。古い機体だから電池の扱いが違うのかな?オペアンプがよくない方向に行ったワケでないことを確認できたのでヨシとしましょう。
 現状の音ですが、DI-1特有の高域がモッサリする感じが無くなり、スッキリと上まで伸びて音像は明瞭ですが、どことなく安っぽい音に感じるかもしれません。高域が良くなった半面、中域が細くなって音の分離が弱くなった印象です。手間ヒマお金をかけて改造するレベルかは微妙。
 300時間として残り200時間。。。。

#音の世界

■当面の課題

桜のライトアップの季節です。花粉症の季節でもあります。
自分は平気ですが、花粉症の部下は死にそうな顔をしています。

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2024年5月4日(土) 05時49分51秒