🗐 電装工芸日記 - 舞台照明機器の製作とか -

能登半島地震で被災された方々にお見舞い申し上げます。

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No.313

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 最近、明るくするだけのご要望が何件か来ています。会場の設備では規定の明るさに至らないので照明を追加したいという話です。
 仮設ですから設備工事ではなく、明るくするだけですから舞台・イベントの様な演出照明でもありません。こんなケースでは蛍光灯が便利ですが、ある程度の指向性も必要なケースですと蛍光灯ではちょっと違います。なんといいますか、ありそうで無い器具が必要です。
 
 ならば作るしかありません。
 最近はちょっと前のLED素子が激安です。中華電器では3wのナチュラルホワイト(210lm4500K)が50個で500円程度です。1個10円です。実効効率60%としても126ルーメンですから、1mあたり24個並べて3000ルーメンあります。3000ルーメンなら500フレネルくらい?。費用対効果のバランスは悪くない。
 ドライブ回路は既製品で良い物はなかなかありませんが、DMX調光を求めなければ CL6807 を使えば簡単に作れますし、 秋月電子通商さんのキット  を使えば更に簡単です。PICなどでDMXを受信してPWMを生成すれば調光できるっちゃできます。
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 CL6807は少し前の中華電器製のLEDスポットにはよく使われていました。調光特性は微妙ですが、35v1Aまでドライブ出来てここまで簡単に使えて安価なドライバも他にありません。こういったものをうまく利用すれば安価で簡単に作れそうです。

 今は弓道の的をライトアップする灯具を考えています。
 射手の後方から吊りバトンやイントレに仕込んだ数十台のPARライトで的をライトアップすれば要求は満たせますがコストも電力もかかります。舞台照明屋にとってはあり物で組める一番簡単な方法ですけど・・・
 公式の競技規定では的の最低照度が1000ルクス、願わくば1500ルクス前後は欲しいそうですから、薄暗い体育館でも環境光は400ルクス程度はあるので+1000ルクスすれば要求を満たします。
 射場全体を明るくすることは求められておらず的を中心に明るさを確保できればいいので手前3mくらいに灯具を置くのが照明的に効率がよく影も少ない。灯具1台あたりの責務を間口1m、的位置の仰角も1mとするなら1000ルーメン(1ルクス=1ルーメン/平方メートル)出るスポットで良いことになります。直感ですが、300wのワイド球を入れた2灯ミニブルを的の手前5mに3mピッチで置けば良いでしょう。
 ただし、射手から見てあからさまな障害物があってはいけませんし、熱で床を傷めそうなのでミニブルではたぶんダメです。

 カラーミックスも調光もしないなら、上記のCL6807と3wのナチュラルホワイトLEDを使ったLED-BARを出来るだけ薄い筐体にまとめれば解決かなと。背丈の低いフットライトを作るワケです。
 100vを直接入力できるスマートLEDを使ってもいいですけど、半減角を20~40度くらいにしたいのでスマートLEDだと集光で難儀しそう。

 半減角30度、色温度4500K、3000ルーメン、高さ40mm程度、長さ1mくらいのLED-BARがあればこの案件は解決するし案外便利に使えるかなと。
 LEDだからとカラーミックスが正解とも言えないなぁ~と思う今日この頃。

#LED #本業

■当面の課題

桜のライトアップの季節です。花粉症の季節でもあります。
自分は平気ですが、花粉症の部下は死にそうな顔をしています。

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2024年5月2日(木) 08時23分44秒